9月 |
■ Think Small | |
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アメリカのTVCF | ||
■ The Day After Trinity | ||
■ フムフム |
9月30日 |
■ Think Small VW Beetleと言えば、忘れるわけにはいかないのが“あの広告キャンペーン”だ。“Think different”って聞いて真っ先に思い出したのもコレである。 1950年代後半から60年代にかけてのアメリカ。TVネットワークが黄金期を迎える直前の当時、一番輝いていたメディアは『Time』や『Life』といったグラビア雑誌だったそうな。その雑誌に花を添えていたのが、あふれんばかりの広告だ。 で、当時の広告でもっともインパクトがあったといわれるのが、ドイル・デーン・バーンバック(DDB)という代理店が手がけたフォルクスワーゲンのものだ。その頃のアメリカのクルマって、ご存じの通りシロナガスクジラのようなデカいボディに羽やらクロームメッキでお化粧して、毎年外観をモデルチェンジをするようなシロモノだったわけで。 あ、いや けなしているわけではアリマセン。 そんな時代に(ほぼ)“同じデザイン”で生産され続けた、ちょっと見“ヘン”な、しかも異国の“小型車”を売ろうってンだから偉かった。モノクロの写真と意表をついたコピー、そしてその説明という超シンプルな構成で、満艦飾の、グラフィックな広告と闘ったのだ。しかも同じコンセプトで17年間に渡って250点以上もの“作品”を発表し続けた。 なかでも傑作なのがこの「Think Small」だ。デカいクルマが人気を博した時代に“小さいことが理想”と来たもんだ。 ■余談1 ■余談2
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9月20日 |
■ アメリカのTVCF ひょんなことからアメリカのTVCFをQuickTimeムービーで視聴できるサイトを発見した。 定期的に最新のCFも加えられているようで、ダウンロード数によって人気トップ10が表示されている。現在のところAppleのPowerMac G4の“ Lethal Weapon”が1位のようだ。最新のCFばかりでなく、過去に話題となったAppleの“1984”などの作品も見ることができるばかりか、sorensonコーデックで圧縮されているので比較的画質が良いのも嬉しい。 でもホントに嬉しかったのは、見たくても見ることのできなかった幻のCFをここのサイトでを見つけることができた事だ。VWのNew BeetleのCFである。VW AmeriaのサイトでもこのCFを紹介しているが、音楽の著作権の関係か静止画でしか見ることができなかったのだ。あまりの“見たさ”にCFで使われている曲をwebで探しまくり、ついに買っちゃったりもした(その曲以外みんなハズレっていう良くあるパターンだったけど....)。 “Reverse
engineered from UFOs”
このほかにもJaguar S typeやLexus、MercedesなどのCFもある。クルマばかりじゃなくいろんな企業のCFがあるので、ヒマを見つけては覗きにいっている今日この頃でアリマシタ。 | ||
9月05日 |
■ The day After Trinity ボイジャー社のCD-ROMでどうしても紹介しておきたいものがある。『ヒロシマ・ナガサキのまえに 〜オッペンハイマーと原子爆弾』だ。 『1945年7月16日、人類初の原爆実験が米ニューメキシコ州アラモゴードの“トリニティ・サイト”で行われた。ジョン・エルスによるドキュメンタリー映画「The Day After Trinity」は「原爆の父」オッペンハイマーの思想と生涯を柱に、ふんだんなインタビューと記録映像を駆使して、国家対立、政治力学、軍人、狂信者、政治家、文人、スパイ、そして物理学の巨星たちが複雑に織りなす、原爆製造〜投下〜冷戦へと至る歴史の歩みを明らかにする。 CD-ROM化にあたっては、映画の編集段階で割愛せざるを得なかったインタビューの全文、取材時の背景・状況解説、膨大な関連資料群を補い、映画でしか伝えられないこと、映画では伝えきれなかったことの全貌をエキスパンドブックに再構成した。これは歴史を伝えること、映像が伝えること、そして知ることの困難さと大切さについて考える、ユニークな電子出版の試みである』(パッケージより引用:太字等は筆者) 映画本編88分をQuickTimeムービーで鑑賞し、あわせて1832ページもの“電子書籍”を読むことで、映画でしか伝えられないこと、映画では伝えきれなかったことの全貌を把握できる。CD-ROMというメディアも捨てたもンじゃァない。 なんだか原爆がらみの本が気になったのでブックウェブ紀伊国屋で検索したところ、『原子爆弾の誕生 上・下 〈普及版〉』(上下巻各752頁 リチャード・ローズ著 神沼二真・渋谷泰一訳 紀伊国屋書店刊)を発見。早速注文した。 しかしブックカバーに著名人の推薦文があり、
と面白そう。原書は1988年、ピューリッツァー賞を受賞している。 さて。2週間ほどかけて読み終えた。原子物理学にかんする記述が少なくなく、キチンと理解できなかった部分もあるけれど、いろいろな場所でいろいろなことが起こり、そのすべてが終章に向けて一気に1本の糸にまとまっていくという、トム・クランシー的なノリで読めてしまった。 ひとつ発見があった。コンピュータの父とされる数学者フォン・ノイマンは、マンハッタン計画において原子爆弾の起爆装置の要となる“爆縮”の原理を実用化に導いた。爆縮は長崎型原子爆弾(ファットマン)に使われ、以後多数の核爆弾の起爆装置として使用されている。この際、流体力学を応用した膨大なデータ処理のためにIBMの計算機(パンチカード読み取り機)が威力を発揮し、後にノイマンは“このような機械”をどう改善すれば良いのかに力を注ぐようになったという。そのときも、そしてそれからも、(電子)計算機は原子爆弾を生み出し、改良するためのもっとも直接的な道具だったというわけだ。 御大みずからそう言っていただけると、気持ち的にとても助かります(笑).....。 | ||
9月02日 |
■ フムフム 『人類、月に立つ(下)』(アンドルー・チェイキン著/NHK出版刊)が書店に並び始めた。アポロ計画にまつわる人間ドラマを、上巻に続き13号から最終の17号まで追ったもの。 先日、DiVOという“マルチメディアのコンビニエンスストア”でボイジャー社のCD-ROMを特価で売っていたので、何タイトルか購入した。※セールは8月末で終了 | ||
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