12月  ■ A6平綴じ雑誌再び 
 気分を変えて 
 それは海洋冒険小説だった 
 ワクチンが足りない 

 

12月10日

 

■ A6平綴じ雑誌再び

 アノ雑誌とコノ雑誌。最新号を8年ぶりに読んでみたら、なんだか妙に新鮮だった。“A6”“平綴じ”“地方小出版流通センター扱い”と くればおわかりでしょう。

 『本の雑誌』と『広告批評』デス。

 学生時代から10年ほど読み続けていたこれらの雑誌だけど、北海道に住んでからは なんだか“アッチの世界”みたいな気がしちゃってシバ〜ラクご無沙汰。先日、LEGO系のニュースサイトを読んでいたら、『広告批評』に世界のコマーシャルを納めたCD-ROMがついていて、LEGOのコマーシャルもあった 旨の記事が載っていた。昔から年末にその年の広告ベスト10なんていう特集をやっていたけど、ようやくというか、ついにというか“動く”広告を見ることができるようになったわけだ。

 さっそく書店で最新号(12月号)を購入すると、CD-ROM付きは11月号だった。札幌市内でバックナンバーを置いている書店を調べ、大雪の街を歩きまわった末にようやく手に入れることができた。

 

 

 CD-ROMには56本のCMが入っていて、非常に見応えがあった。10月のnoteでアメリカのTVCFについて書いたことがあったけど、ヨーロッパのCMもまた味わい深いモノがある。

  それに比べて日本のCMのなんと過剰なこと。ヘンな節回しのついた言葉を連呼すりゃぁイイってもんじゃぁナイ。当節“おくゆかしさ”は古き良き日本にしか存在しないのではあるまいかってカンジでした。

 CMの画像もsorenson圧縮で結構キレイだし(おっとQuickTime Breweryじゃないゾここは)おすすめの1冊(&1枚)でアリマス。

 

 で、『本の雑誌』。 『広告批評』を手にしたら同じような体裁の『本の雑誌』も無性に読みたくなっちゃって、これまた12月号を購入。椎名誠氏がネットにはまっていたり、『本の雑誌』と『広告批評』『噂の真相』なんかの有名マイナー雑誌(笑)同士の交換広告がなくなっていたりと、時代の流れを感じてしまった...。

 巻頭の名物企画“匿名座談会”、こんかいのテーマが良かった。『CD-ROM編集者匿名座談会 CD-ROMを買ってくれ』 CD-ROMタイトル制作の現実がヨクワカル。
 カンケー者は必読!です。ホントは代理店とかクライアントのヒトにこそ読んで欲しいンだけどなー(笑)。

 

 『広告批評』もそうだけど、最近はコンピュータ系の雑誌以外(バイク雑誌や映画雑誌、ファッション誌とか)にも“特別付録CD-ROM”なんてのが目に付くようになってきた。CD-ROMって、巷で思われているほど“終わった”メディアじゃないと思う。

 でも聞くところによると、きな印刷会社とか出っ張った印刷会社ではCD-ROM系のラインを縮小してDVD系のラインに切り替えているらしく、CD-ROMよりDVDのほうがプレスのコストが安くなる日も遠くはないのかも。ま、入れ物としては大きい方がいいわけで、やっぱり中身がモンダイになるというのが世界の定説です(この言い回し、もう古いか.....)。

 

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12月09日

 

■ 気分を変えて

  最近 本の話題が続いたので、ちょっと刺激的な話題でも。

 いやはや既にネタバレですが、最近コレにハマってます。


 

カゴメ サルサ

 定番のトルティア・チップスやクラッカー、ポテチのディップにするだけじゃなくて、オムレツやらハッシュド・ポテトやらパスタやらにのせちゃったりして、すっかりカゴメの思うツボ状態。昔は自分で材料揃えて気合い入れて作ってたケド、フタを開けるだけで食べることができるなんてイイ時代になったもんだ(笑)。
 ちょいとモノ足りないときはタバスコを加えると良いかも。このタバスコ、もしヒマなら(笑)ノーマルの赤版とハラペーニョ製の緑版をブレンドするとベターっす。

 


 

ミツカン アジア元気食堂 クッパ

 自宅をオフィスにして仕事をしていると、昼飯のモンダイは結構大きい。カミさんか自分が作ることになるンだけど、ここに麺類・焼き飯系中心の昼飯に新たな光をもたらす期待の新星が登場した(おおげさ....)。
  焼き肉屋は滅多に行かないけどキムチ系は大好きなので、この辛さのあぢあぢ“おじや”はイイ感じ。

 
 それにしても“クック・ドゥ”以来(?)気合いを入れずとも失敗することなくソコソコの味を楽しめる食材がずいぶんと増えたもんだ。でもコレばっかりってのもねぇ....。たまにはヒトの迷惑かえりみず、気合いを入れて大きな失敗をしてみたい今日この頃。

 

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12月02日

 

■ それは海洋冒険小説だった

 表紙はまんま歴史小説だけど、それは立派な海洋冒険小説だった。


 

『盟約』(C・W・ニコル著 文芸春秋刊 巻)

 C・W・ニコル氏と言えば長野県の黒姫山の麓に住む、自然への造詣に富んだ作家。10年ほど前、知床半島の国有林伐採にかんする問題で精力的な活動を行ったり()、林野庁長官に公開質問状を送るなど、自然保護に積極的に関わっている。
※このあたりの経緯は『畑正憲/C・W・ニコル対談集 森からの警告』(CBSソニー出版・現ソニーマガジンズ刊 加藤則芳編:たぶん絶版)に詳しい。

 本書は『勇魚(いさな)』(文春文庫刊/書籍出版は1987年)の続編にあたるということで、まずはこちらを超久しぶりに再読。江戸時代の鯨取りを主人公とした歴史ロマンというカタチをとりながら、鯨にまつわる日本の文化を紹介する内容で、当時話題となっていた捕鯨の全面禁止とかヒトと自然の関わり方にかんするニコル氏流の解答ともとれる。

 12年の歳月を経て登場した続編は、ニコル氏にとってのふたつの祖国(日本とイギリス)の絆を描いたもの。無理にジャンル分けするつもりはないけれど、ボクはリッパな(?)海洋冒険小説として読んだ。

 くどいようだけど『勇魚』を読んでから本書を読むと背景等を理解しやすいデス。

 
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12月02日

 

■ ワクチンが足りない

 特定の状況で読むと異常にコワイ本シリーズ、続編。

 11月のある日の新聞でインフルエンザの「ワクチン足りない」という記事を読んだ。その内容が頭の片隅に残っていたので、書店でこの本を見つけた際に思わず手に取ってしまったというわけだ。

 

 

四千万人を殺したインフルエンザ スペイン風邪の招待を追って』(ピート・デイヴィス著 文芸春秋刊)

 帯の一文を紹介しよう。

『1918年、第1次世界大戦のさなか、「風邪」が世界を席巻した。全米の犠牲者は戦死者数を上回り、日本でも38万人が死亡。住民が全滅し、地図からその名前が消えた町もあった。このおそるべきインフルエンザウイルスを追って、1998年、調査団が極北の墓所へ向かった。永久凍土に埋葬された遺体の胸から、ウイルスを採取しようというのだ。しかし‥‥‥』

 折しも根を詰めて作業していた仕事を終えたところで、少し頭痛を感じながら店頭でこの本を拾い読みしていたら、ナニヤラ症状が悪化してしまった。

 そういえば。シベリアの永久凍土から発掘したマンモスから遺伝子を取り出し、象に人工授精してマンモスを復活させようという計画なんてのもあった。その計画は失敗に終わったようだけど.....。

 風邪気味の人におすすめデス。読むだけで症状が悪化するかも(笑)。

関連資料
・インフルエンザ・ウイルス分離速報
  http://idsc.nih.go.jp/prompt/index-k.html

・インフルエンザウイルス検出情報(グラフ)
  http://idsc.nih.go.jp/prompt/infu-j.html

・マンモス復活計画
  http://www1.sphere.ne.jp/access-t/lj/data/018.html

 

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back number

11月  OCTOBER SKY
 帰路、機内で上映された映画が印象に残った。 
 ヒコーキのなかで 旅の準備段階で、どんな本を持っていくかアレコレ思案する時間が好きだ。その旅の目的や移動手段、そしてバッグの大きさにあわせ、ピッタリの本を絞り込んでいくわけだ。
 
 
10月 

人前で読めない本

 道徳的見地ってのを除外したとしても人前で読めない本って絶対にある。読むと涙の止まらない本とか、お腹が鳴ってしまう本とか。でも代表格は可笑しくて可笑しくてついつい吹き出しちゃう本だ。 
 ゲンバクの反動
 9月は原爆がらみの本を読んでいたので“いばらキ”の事件について、はからずも予習してしまっていたコトになる。 
9月 

Think Small

 VW Beetleと言えば、忘れるわけにはいかないのが“あの広告キャンペーン”だ。“Think different”って聞いて真っ先に思い出したのもコレである。 
 

アメリカのTVCF

 ひょんなことからアメリカのTVCFをQuickTimeムービーで視聴できるサイトを発見した。 
 

The Day After Trinity

 ボイジャー社のCD-ROMでどうしても紹介しておきたいものがある。『ヒロシマ・ナガサキのまえに 〜オッペンハイマーと原子爆弾』だ。
 
 
 フムフム  『人類、月に立つ(下)』(アンドルー・チェイキン著/NHK出版刊)が書店に並び始めた。アポロ計画にまつわる人間ドラマを、上巻に続き13号から最終の17号まで追ったもの。
 
 
8月  嵐の大洋
 
 先月までのハナシの流れで言えば“嵐の大洋”はアポロ12号の着陸地点ってことだけど、こんかいは地球上のハナシ。 
7月 FULL MOONと月面VRムービー 思ったよりは盛り上がらなかった7月20日だけど、この写真集とVRムービーにはカンドーした。 
 15歳 7月25日がやってくる。そう。和歌山の「毒入りカレー事件」から丸1年がたったのである。 
  もうひとつのEposode I
 
 7月20日がやってくる。そう。お約束の月着陸30周年である。
 
 
  the artisan spirit  最近“技の価値”について思いを巡らす日々が続いている。 
  Hyper Text Museum  QuickTime4の日本語版がそろそろ登場するらしい。Flash4の日本語版も今月末に登場が決まっている。 日本のインターネット人口が2,000万人を超え、メディアリッチでエンターテイメント性を重視したwebサイトがアタリマエになっている今だからこそ紹介したいサイトがある。 
6月  宇宙つながり・飛行士つながり 東京出張(MacromediaのUCON'99参加)で自由な時間が取れたせいもあるけど、やっぱり「人類、月に立つ」を見たのが大きかったのか、関連本をたくさん読んだ。 
 FROM THE EARTH TO THE MOON(人類、月に立つ)  BS10周年記念特別編成で放映中の「人類、月に立つ」が面白い。アポロ計画の全貌をドラマ化したもので、6/16まで放映中。 

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